2026年10月6日時点の情報です。
2026年9月30日に、東京証券取引所へ新しいETFが上場しました。
名前は「NF・グローバルメモリETF」コードは639A
AIで需要が増えている「メモリ半導体」の会社にまとめて投資できます。
ただ、中身を見ると初心者が気をつけたい点がいくつもあります。
639Aは、メモリ半導体の大手20社に投資するETF。
上位3社だけで約68%を占める、かなり偏った商品です。信託報酬は年0.605%で、オルカンの約10倍です。資産の中心ではなく、少額で試す位置づけが無難だと思います。
どんなETFか
運用するのは、野村アセットマネジメントで「NEXT FUNDS」シリーズのETFです。
連動をめざす指数は、Solactiveグローバル・メモリ指数です。
| 項目 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 銘柄コード | 639A | 東京証券取引所に上場 |
| 上場日 | 2026年9月30日 | 設定日は9月28日 |
| 連動指数 | Solactiveグローバル・メモリ指数 | 税引前配当込み |
| 銘柄数 | 20銘柄 | 時価総額が大きい順に採用 |
| 為替ヘッジ | なし | 円高は下落の要因 |
| 分配金 | 年1回(基準日は毎年9月10日) | 初回は2027年9月の予定 |
| 売買単位 | 10口 | 最低取引金額は2,049円 |
中身はどんな会社か
上位は、韓国と米国の大手メーカー。日本からは、キオクシアが8位に入っています。
先進国の企業が対象で、韓国と台湾を含みます。
| 順位 | 銘柄 | 組入比率 |
|---|---|---|
| 1位 | マイクロン・テクノロジー | 28.8% |
| 2位 | SKハイニックス | 21.4% |
| 3位 | サムスン電子 | 17.5% |
| 4位 | サンディスク | 6.9% |
| 5位 | マーベル・テクノロジー | 5.8% |
| 8位 | キオクシアホールディングス | 3.6% |
指数の構成比率で、ETF自体の実際の組入比率とは少しずれます。
以下は「MONEY PLUS」(2026年9月29日)の掲載値になります👇
マイクロン28.8%
SKハイニックス21.4%
サムスン電子17.5%
その他17社32.3%
注意ポイント:上位3社の合計は67.7%です。3社のうち1社が大きく崩れると、全体が強く引っ張られます。
※指数の上限は1銘柄25%ですが、マイクロンは28.8%です。この差の理由は、公開資料では確認できませんでした。
指数の成績は本当にすごい?
NEXT FUNDSのページには、指数の過去の成績が載っています。
数字は、目を疑うほど大きいです。
ただし、これはETFではなく指数の過去の値です。
| 期間 | 指数の上昇率 | 倍率の目安 |
|---|---|---|
| 過去5年 | +1,091% | 約12.9倍 |
| 過去3年 | +906% | 約10.1倍 |
| 過去1年 | +619% | 約7.2倍 |
| 過去6ヶ月 | +248% | 約3.5倍 |
| 過去3ヶ月 | +160% | 約2.6倍 |
| 過去1ヶ月 | +19% | 約1.2倍 |
倍率は、上昇率に100%を足して筆者が計算しました。2026年6月末ごろまでの指数の値です。
過去1年約7.2倍
過去6ヶ月約3.5倍
過去3ヶ月約2.6倍
すでに1年で約7倍になった後に、上場しています。この上昇が続く保証はありません。上場日に買った人は、上がりきった後から始めることになります。
メモリ株は値動きが荒い
メモリ半導体は、需要で価格が大きく動く業界です。
需要が強いと値上がりし、供給が増えると値下がりします。
この波は、過去にも何度も繰り返されてきました。
2016年から2018年はメモリ価格の上昇期でした。その後の2019年には調整が入りました。
7倍になったものは、7分の1に戻ることもあり得ます。
値動きが荒い商品ほど、買う金額を小さくするのが大切です。
買う前に知りたい5つのリスク
ここまでの内容を、リスクとして整理します。
1つずつ、どんな場面で効いてくるかを書きました。
| リスク | どう影響するか | 根拠 |
|---|---|---|
| ①集中リスク | 上位3社の不調が全体に響く | 上位3社で67.7% |
| ②業界の波 | 需要が落ちると、まとめて下がる | メモリは価格の上下が大きい業界 |
| ③為替リスク | 円高で、円ベースの価値が減る | 為替ヘッジなし |
| ④高値づかみ | 上がった後に買うと、戻りの影響が大きい | 指数は1年で約7.2倍 |
| ⑤コスト | 長く持つほど、差が積み上がる | 信託報酬0.605% |
ETFは、市場の価格と基準価額がずれることがあります。
特に上場直後は、注文が集中しやすい時期です。
- ①と②は同時に起きやすい
業界全体が悪くなると、上位3社も一緒に下がります。分散の効果は、期待しにくいです。 - ③は、かなり見落とされる
株価が上がっても、円高なら、円ベースの値上がりは小さくなります。
コストをオルカンと比べる
ETFは、保有中ずっと信託報酬がかかります。
全世界株式のオルカンと比べてみました。
| 項目 | 639A | eMAXIS Slim 全世界株式 |
|---|---|---|
| 信託報酬(年率・税込) | 0.605%以内 | 0.05775% |
| 100万円あたりの年間コスト | 約6,050円 | 約578円 |
| 投資先の数 | 20銘柄 | 約3,000銘柄(目安) |
| 上位3社の合計 | 約67.7% | 数%台(目安) |
信託報酬は運用会社の公表値です。年間コストは筆者の計算で、売買手数料などは含みません。銘柄数と上位3社の合計は、一般的な目安です。
639A0.605%
オルカン0.058%
コストは約10.5倍です。
とはいえ、手数料の差より、値動きの大きさの方が成績に響きます。
買い方とNISAの扱い
ETFは、株と同じように証券会社で売買します。
投資信託のような「積立設定」が、使えない場合があります。
- 買える金額
10口単位で、最低取引金額は2,049円です。 - 注文方法
指値注文なら、買いたい価格を自分で決められます。 - 為替
円建てで買えますが、中身は外貨建ての株です。
NISAの扱いは、資料によって書き方が違います。NEXT FUNDSのページは「成長投資枠の対象予定」としています。つみたて投資枠では買えません。購入前に、利用する証券会社の表示を確認してください。
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まとめ
- 639Aは、メモリ半導体の大手20社に投資するETFです。
- 上位3社が約68%を占め、値動きは荒くなりやすいです。
- 指数の過去の上昇は、これからの成績を保証しません。
- 信託報酬は年0.605%で、オルカンの約10倍です。
- 買うなら、資産の中心ではなく、少額で試す形が無難です。
話題の商品ほど、仕組みを知ってから動きたいものです。
気になる方は、まず少額から検討してみましょう。
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